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コラム 「 とかちの窓から 」Column

(2006年12月20日配信)

第28回 『フラーレン』について

 こんにちは。とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。

 はやいもので2006年もあとわずか。今年はあと10日あるとして、何秒過ぎたかちょっと計算してみました。
 60秒×60分×24時間×355日で計算すると、約3千70万秒となります。
 年初のコラムでは、人生80年として、人生は約25億秒だというお話しをさせていただきました。
 人生とは25億秒の砂時計のようなもので、一秒、一粒、確実に手持ちが減ります。

だからこそ、今を精一杯、思い切って充実させて生きなければならない。

今年はこのことを忘れずに頑張ろうと思っていました。
 個人的には、達成できたことも多かったですが、やり残したこともまた多かったですね。

 ある占星術によると、来年は本格的に「20世紀的なもの」が終わりを告げる年になるということです。(秘かに占い好きです。)

 『20世紀的なモノや価値観にしがみついている人ほど、ドンドン苦しくなり、何事もうまくいかなくなる』
このことを是非忘れないで下さいともありました

 そうならないためにも、これからは自分の頭を『21世紀的なもの』に本格的に切り替えていきたいと思います。

 

 とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を毎月発行しております。そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条[改訂版](4決め!)』というものを載せています。(改訂にいたる経緯は 第23回のコラムを参考にして下さい。)
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)

『ニキビ治療の4ヶ条[改訂版](4決め!)』

今日から私は以下の4つを良く守り、ニキビ改善を目指すことに決めました!

  • (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
  • (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
  • (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
  • (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。

これは私が皮膚科診療を15年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたものです。

 ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。このコラムでは、昨年まで『ニキビ治療の4ヶ条』を系統立てて解説してきました。

 第16回からは『落ち穂拾い』と題して、『ニキビ治療の4ヶ条』を『基本中の基本(中核)』と考え、日々気付いたニキビ治療に関連したこと一つ(今まで取り上げていなかったが重要なことなど= 落ち穂 )にフォーカスをあて(= 拾い )、お話させていただいています。

 本題に入る前に、ジャン・フランソワ・ミレー(1814ー1875)の名画『落ち穂拾い』(1857年)オルセー美術館所蔵をご覧下さい。(http://www1.megaegg.ne.jp/~summy/gallery/glaneuses.html

 読者の皆さんは、最近話題のコスメ成分『フラーレン』をご存じですか?

 星間物質(宇宙空間に存在する微量成分)から偶然発見され、その功績で研究者はノーベル賞を受賞しました。

 ダイヤモンドの同素体(同一元素だけで構成される分子)でもあり、美しい球状(サッカーボール型)をしています。

 『フラーレン』はどんな力を持っているのでしょうか?

 紫外線を浴びることで肌に生じる活性酸素は、皮膚の老化の大きな原因であるとされています。
 この『フラーレン』は、肌に接すると、自身の炭素原子が活性酸素に取り付き、肌表面で活性酸素を無毒化するという抗酸化力があります。その抗酸化力はビタミンCの数百倍とも言われています。
 また、美白成分と組み合わせれば、シミの防止を促すこともできます。

 それでは『フラーレン』とニキビとの関係はどうでしょうか?

 ニキビの原因菌である、アクネ菌が分泌する「コプロポルフィリン」は、紫外線によって大量の活性酸素を発生させます。この活性酸素によって“酸化”した皮脂が「過酸化脂質」となり、周りを刺激して、炎症のあるニキビを長引かせます。

 『フラーレン』は、大量の活性酸素を肌表面で無毒化することにより、炎症のあるニキビを改善します。
 当研究所では、昨年4月にクリームとしては世界で初めて『フラーレン』を配合した『CoQ-FVITALCREAM』を発売しました。
 また、本年8月新発売の新美白系美容液『APPS-PLUS-EVITALESSENCE』にも『フラーレン』を配合しております。
 クリームはニキビ向けではありませんが、美容液を御使用の会員の方から、炎症を伴ったニキビが改善したというお話を良くお聞きします。
 これは、美容液に含まれる次世代型ビタミンC誘導体APPS、水溶性ビタミンE誘導体の効果も当然ありますが、『フラーレン』の効果も大きいと考えています。

 結論からいうと、ニキビ治療においてはビタミンC誘導体が主役であるとすれば、『フラーレン』はいぶし銀の頼れる名脇役と言える存在だと思います。

 身近な例でいうと、活性酸素を斬鉄剣(ざんてつけん)をまっ二つに斬りつけるイメージで『ルパン三世』の石川五ェ門でしょうか?

 今回のポイントは以下の通りです。

 

【今回の4決め!落ち穂拾い】 「落ち穂 その12」

【 『フラーレン』について 】

 
  • •最近話題のコスメ成分。星間物質から偶然発見され、研究者はノーベル賞を受賞しました。
  • •ダイヤモンドの同素体で、美しい球状(サッカーボール型)をしています。
  • •肌に接すると、自身の炭素原子が活性酸素に取り付き、肌表面で活性酸素を無毒化する抗酸化力があります。
  • •その抗酸化力はビタミンCの数百倍とも言われます。
  • •美白成分と組み合わせ、シミ防止を促すこともできます。
  • •アクネ菌が分泌する「コプロポルフィリン」は、紫外線によって大量の活性酸素を発生させ、炎症のあるニキビを長引かせます。
  • •『フラーレン』は、大量の活性酸素を肌表面で無毒化することにより、炎症のあるニキビを改善します。
  • •ニキビ治療において、ビタミンC誘導体が主役であるとすれば、『フラーレン』はいぶし銀の頼れる名脇役です。
 

 今年はまだ80万秒程残っています。
 私はまず、年賀状の『ぶろっく君』(前回のコラム参照して下さい)を、片付けたいと思います。
 来年も読者の皆様にとって良い年になりますように。
 来年もどうぞよろしくお願いいたします。

 それでは。

おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

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