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コラム 「 とかちの窓から 」Column

(2009年6月20日配信)

第58回 『紫外線防御の4決め!』を提唱します!

 こんにちは。とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。

 十勝発のものとして花畑牧場の生キャラメルが話題になっています。帯広、十勝はお菓子や食べ物のおいしい所です。
 今回は、私が子供の時からひいきにさせていただいている『六花亭』さんを紹介させていただきます。
(『六花亭』さんのHPhttp://www.rokkatei.co.jp/

 『六花亭』さんは、『マルセイバターサンド』が全国的に有名です。私のお勧めは、喫茶室で食べるピザ『ミックスピザ』です。記憶が定かではありませんが、中学生の頃(?)からのファンです。変わらぬ素朴な味が嬉しいです。
 仕事で一区切りついた時など、自分へのご褒美として、ふらっと『本店』の喫茶室に寄って頂いています。

 そうそう、その『本店』喫茶室も1年半程前に改装され、更に快適な空間になりました。
 『六花亭』さんのすごい所は、伝統的な所は残しつつ、常に進化し続けている所です。

 私が『とかち美白研究所』を設立してから、お蔭さまで7年。私も『六花亭』さんを見習って、1ミリでも日々進化していきたいと思います。

(時間をみて、地元のもう一つの有名なお菓子屋さん『柳月』さんについても、紹介させていただきたいと思っています。)

 とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を毎月発行しております。

 そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』というものを載せています。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)

ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)

今日から私は以下の4つを良く守り、
ニキビ改善を目指すことに決めました!

  • (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
  • (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
  • (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
  • (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。

 これは私が皮膚科診療を19年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたものです。

 ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。このコラムでは、第15回までは『ニキビ治療の4ヶ条』を系統立てて解説してきました。

 第16回からは『落ち穂拾い』と題して、『ニキビ治療の4ヶ条』を『基本中の基本(中核)』と考え、日々気付いたニキビ治療に関連したこと一つ(今まで取り上げていなかったが重要なことなど= 落ち穂 )にフォーカスをあて(= 拾い )、お話させていただいています。

 前回は、『4決め!』の中の
(4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。
とも関連して、紫外線を防ぎ、お肌の良いコンディション作りに欠かせない『日焼け止め』についてお話させていただきました。

 今回は、手軽な紫外線対策について考えたいと思います。

 最近は紫外線の有害性が、様々な所で取り上げられています。でも二十年前には、気にかける人は本当に少数派であったと思います。

 実は、私の美白の師匠ともいえるのは、歯科/口腔外科の先生です。医学部では、カリキュラムの中で口腔外科の講義があります。
 5年生の時(1988年頃)、その口腔外科の講義の中で、ある先生が『紫外線に当たってはいけません。ビタミンDは食事で取れるし、老化が進みますよ』とお話しされ、大変印象に残りました。

 その先生は現在、金沢大学医学部 歯科口腔外科学講座 教授に就任されている、山本悦秀先生です。
 『優れた人物は、畑違いの分野でも、重要な情報を有しているもの』と今更ながら再認識しました。

 私は講義を聞いたその日から、紫外線を極力避けるようになりました。バリバリのインドア派になったのはそんなことがきっかけでした。(ただ単に、出不精だったということもあります。)
 あれから20年ーー。私は『年齢不詳な人物』となりました。美白研究所を設立し、こうして下手な文章を書いていられるのも、山本先生のお蔭です。(年齢不詳化プロジェクトについては、第47回のコラムをご参考に)

 さて、本題に戻りましょう。

 ニキビの原因菌であるアクネ菌が分泌する『コプロポルフィリン』は、紫外線によって大量の活性酸素を発生させ、炎症のあるニキビを長引かせます。紫外線が強いこの時期、ニキビは悪化します。
 また、紫外線は、肌のさまざまな機能を低下させ、ターンオーバーの周期を乱して、角質層が厚くなり、大人のニキビの直接的な原因につながることもあります。紫外線は大人のニキビの大敵です。

 私は『紫外線防御の4決め!』を提唱します。

1)紫外線にあたるのは最小限にとどめることに決めました!
2)服装などを工夫し、紫外線防御に取り組むことに決めました!
3)日焼け止めをこまめに塗り直すことに決めました!
4)ビタミンCの外用/摂取で「紫外線に強い肌」を作ることに決めました!

1)について

 ビタミンDは丈夫な骨を作るために必要な栄養素の一つです。『ビタミンD合成のために日光にあたることが大切』と言っていたことは昔話です。  最近の研究では、

イ)青魚(サバ、イワシ、サンマなど)や鶏卵、干しシイタケなどのビタミンDを多く含む食品を毎日食べる(例:カツオの刺身一切れ) あるいは、

ロ)普段の生活で1日10分~20分、手や足に適度に日光を当てる

だけで必要なビタミンDが得られるということがわかっています。
 つまり、ちょっと食事に気をつけたり、ゴミ出しをしたり、近くのコンビニなどへ日中、1日1回外出すれば、楽々クリアーできることになります。
 また、紫外線量の多い午前10時~午後3時の外出は避けましょう。

2)について

 つばの広い帽子や日傘を使いましょう。スカートではアスファルトによる照り返しに注意しましょう。
 『紫外線対策 グッズ』『UVカット』などで検索すると、数々の優れものがヒットします。予算やデザイン、用途に合わせて選択すると良いでしょう。

 個人的にこれは良いと思ったのは、
・メガネの上からサングラス 『UVカットオーバーサングラス』
・大きなつばで紫外線をしっかりガード『お顔しっかりガードキャップ ブラック』
などです。

 最近、女性の場合は首のスカーフが人気の様です。
・水に浸してひんやり『ひんやりクールスカーフ』
・水に浸したらすぐに使える『涼感 クールスカーフ ブルー』
 確かに患者さんで、『顔はバッチリ対策していたのにー』と言って、首の日焼けで受診される方は多いですね。

 

また、結構メジャーなブランドで、デザイン性に優れた『紫外線対策グッズ』を販売している所もあります。(アームカバーで、ブラック、グレー、ベージュ、ホワイトの4色を用意しているなど。)
 世の中、進化していますね。

3)は、前回のコラムを参考にして下さい。

4)は、手前味噌になりますが、新たな展開です。

 要するに『紫外線をあびてもトラブルがおきにくい「紫外線に強い肌」を作りましょう!』ということです。  表皮がしっかり保湿された肌は、そのバリア機能によって真皮が紫外線の影響をうけにくくなります。

 大人のニキビ肌の場合は、化粧水で水分補給しても、エアコンや乾燥した外気で乾燥状態になりやすいものです。
 朝晩の水分補給と保湿をぬかりなく行った上で、表皮ばかりか真皮にも働くビタミンC誘導体を、毎日地道に使用し、真皮の基礎体力をアップすることは大切です。

 また、食生活も重要です。知っていると知らないとでは大違いです。
 食べ物や飲み物の中には『光感作性』といって、紫外線にあたると、紫外線の悪影響をうけやすくなるものがあります。

(例)オレンジやレモンなどの柑橘類、セロリやパセリなどのハーブなど

 これらの食べ物は、紫外線にあたる外出前には控え、外出後に食べると肌に必要なビタミンがたっぷりとれて能率的です。

 ビタミンCは、日焼け後の炎症を抑え、シミの原因になるメラニン色素の生成を抑制します。また、肌のハリを保つ物質コラーゲンを作る働きがあります。良質の蛋白質、ビタミンAやEを一緒に摂ると効果的です。
 ビタミンCを多く含む食品として、パセリやブロッコリー、ピーマンなどの緑黄色野菜、レモンやいちごなどの果物があげられます。
 含有量では劣るものの、量を取れる分、芋類や豆類なども、供給源としては効率的です。
 その他緑茶などもビタミンCが豊富です。

 ビタミンCの外用/摂取で「紫外線に強い肌」を作りましょう!

 今回のポイントは以下の通りです。

 

【今回の4決め!落ち穂拾い】 「落ち穂 その42」

『紫外線防御の4決め!』を提唱します!

 
  • •ニキビの原因菌、アクネ菌が分泌する『コプロポルフィリン』は、紫外線によって大量の活性酸素を発生させ、炎症のあるニキビを長引かせます。紫外線が強いこの時期、ニキビは悪化します。
  • •紫外線は肌のさまざまな機能を低下させます。皮膚のターンオーバーの周期が乱れ、角質層が厚くなり、大人のニキビの直接的な原因につながることもあります。
  • •私は『紫外線防御の4決め!』を提唱します。
    1)紫外線にあたるのは最小限にとどめることに決めました!
    2)服装などを工夫し、紫外線防御に取り組むことに決めました!
    3)日焼け止めをこまめに塗り直すことに決めました!
    4)ビタミンCの外用/摂取で「紫外線に強い肌」を作ることに決めました!
  •  
  • •1)について
    ちょっと食事に気をつけたり、1日1回外出すれば十分です。紫外線量の多い午前10時~午後3時の外出は避けましょう。
  •  
  • •2)について
    つばの広い帽子や日傘を使いましょう。『紫外線対策 グッズ』『UVカット』などで検索してみて下さい。予算やデザイン、用途に合わせて選択すると良いでしょう。
  •   
  • •3)について 前回のコラムを参考にして下さい。
  •  
  • •4)について 
    正しい知識で、ビタミンCの外用/摂取を行い、紫外線をあびてもトラブルがおきにくい「紫外線に強い肌」を作りましょう!
  •  
  • •『紫外線防御の4決め!』をマスターできれば、年を重ねても素肌美人です。
  

 よく考えてみると私の美白歴(?)は20年もあったのですね。人間の縁というのは、不思議なものです。

 次回は『年齢不詳化プロジェクト』について、もう一度考えてみたいと思います。

それでは。

おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

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