コラム 「 とかちの窓から 」Column

第118回 『精神的負担になっている人間関係から「飛び出して」ニキビ改善~ネット編~』
(2014年6月20日配信)

#お時間のない読者の方は[今回のポイント]だけでもお読み下さい#

 こんにちは。とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。

 ゴールデンウイークの休日のことです。泊まっていたホテルの部屋に午後6時ちょうどに戻ってきました。
 いつものようにテレビをつけると、ニュース番組のテレビ画面には『作家 渡辺淳一 氏 死去』の文字がいきなり踊っていました。
 渡辺先生は、私の母校の大先輩で、このコラムでも何度も取り上げさせていただいていました。最近、雑誌の連載も休載されて、容態を心配していた所でした。

 渡辺先生は恋愛小説の流行作家と一般にはとられがちです。しかし、サラリーマン家庭に育った私にとっては、医師という未知の世界で生きて行く上での『水先案内人』のような方でした。
 はじめて読んだのは、『白夜』。ここには先生の医学生時代から医師となり、作家となるまでの半生が描かれています。
 母校の様子や解剖学実習を行うにあたっての心得や、進路を決める際にもいろいろ参考にさせていただきました。

 先生は数多くの本を出版されておられます。ベストの1冊を推薦して下さいといわれると、私は迷わず第75回のコラムでとりあげさせていただいた『幸せ上手』(講談社)をあげます。

『 何もかもが大きく変わっていく今の世にあって
  「幸せ」とは、いったいなんでしょう。
  何が「自分にとって」の幸せなのでしょうか。
  このことを疎かにしていては、
  幸せな人生など、おぼつかないでしょう 』

こう本には書かれていました。

 本の内容をまとめると、こんな感じです。

1)幸せは「卑近なかたち」つまり、ごく身近な、何気ないところにあることに気づきましょう。

2)身体の中は幸せだらけ。心臓や腎臓、肝臓などの臓器や血管、神経までもが、一瞬も休まず仕事をしてくれるお蔭で生きて行けます。自分の身体に備わっている「生きていく力」に気付き、それを充分に活用し感謝しましょう。

3)「デメリット」と思っていた状況の中にも「メリット」があります。その「メリット」を大きくふくらませて、「おまえのまわりには、こんなにいいことが、いっぱいあるじゃないか」と自分にいいきかせましょう。

4)心にあるロックをはずし、幸せを感知する能力を発揮しましょう。既成概念から抜け出し、「パーソナル・スタンダード」を確立すれば、大きな幸せをたぐり寄せることが可能です。

5)「これまで」のままでは通用しない「これから」の時代に、幸せに生き残るために必要なものは、「変わっていける能力」です。

 医師・作家としての鋭い視線で捉えたこの本は、私の部屋の机上に今もあり、時々、読み返しています。私が幸せに生きていくための『水先案内人』です。
 そうそう。どんなことにも『水先案内人』は必要です。

 『ニキビ改善』は一筋縄ではいかないことも多いです。このメルマガが、月に1度必ず届く、『価値あるニキビ改善情報を提供する水先案内人』になれば幸いです。

 ニキビの治療には、お薬の力(=テクニカル/技能面)ばかりでなく、根気よく治療に取り組む力(=メンタル/精神面)も大切です。
 このコラムが、その両方をうまくケアしていければ最高だなと思いつつ、自分自身が一歩でも前に進むつもりで、毎月お届けさせていただいています。

 とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を毎月発行しております。

 そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』というものを載せています。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)

ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)

今日から私は以下の4つを良く守り、
ニキビ改善を目指すことに決めました!

  • (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
  • (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
  • (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
  • (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。

 これは私が皮膚科診療を24年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたものです。

 ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。このコラムでは、第15回までは『ニキビ治療の4ヶ条』を系統立てて解説してきました。

 第16回からは『落ち穂拾い』と題して、『ニキビ治療の4ヶ条』を『基本中の基本(中核)』と考え、日々気付いたニキビ治療に関連したこと一つ(今まで取り上げていなかったが重要なことなど= 落ち穂 )にフォーカスをあて(= 拾い )、お話させていただいています。

 第112回からは、『ストレス』の対処法に最適な本『「凹(ヘコ)まない」技術』( 西多昌規 著)をもとに、『ニキビ』と『ストレス』についてとりあげています。

 この本で、繰り返し強調されているのが、『鋼(はがね)のような「絶対にヘコまない精神力」 を無理に手にいれようとするよりは、「ヘコんでも」うまく元に戻せる「復元力」を徐々につけましょう』という考え方です。

 前回は、『ニキビ』の悪化原因となる『ストレス』への対処法として、『 精神的負担となっている人間関係から「飛び出す」方法 ~リアル社会編~  』についてお話させていただきました。  今回は、『ニキビ』の悪化原因となる『ストレス』への対処法として、『 精神的負担となっている人間関係から「飛び出す」方法 ~ネット編~  』について考えます。

 ネット上での付き合いも、精神的負担になることが珍しくなくなってきています。
 『SNSやスマホ、ゲームにはまって、睡眠時間は3~4時間かな。ネット生活が忙しいので、ニキビは一発で治して下さい』などと語るニキビ患者さんは、もう珍しくなくなりました。
 ネット上では、匿名性がある程度確保されるため、生のコミュ二ケーションではおよそ飛び交うことのない、口汚い暴言のやりとりが行われるのをみかけます。これは酷いと絶句することもあります。

 負担を減らすネット上の人間関係の整理法について、先生は以下の基本原則をあげておられます。

『 負担を減らす人間関係の整理法の基本原則~ネット編~ 』

イ)攻撃性がより研ぎ澄まされる場合があるので、『 危険な人物とは距離を置いていく 』ことが、メンタルを健全に保つ意味でも重要です。

ロ)負担に感じる相手のSNSには、『 自分からのコメントや返信はなるべく控えて、少しずつ距離を置く 』ことが最も大切です。

と先生はおっしゃっています。その他の対策として

ハ)SNSに費やす時間を制限する。

ニ)リアルでの知り合い以外は承認・フォローしない

ホ)全員にきちんと対応するのをやめる

といった原則を守ることも、忘れてはいけないと付け加えておられます。

 私のアドバイスを一つだけ。それは、新規のSNSには参加しないことです。
 私は、FacebookやLINEなどには一切、参加していません。仕事でメールなどのやりとりはしますが、ごく少数に限られます。
 利点も多いSNSですが、参加しなくても生きて行けます。

 年初に高校の同窓会がありました。そこで感じたのは、何の予備知識もなく、しばらくぶりで再会して、思いがけない発見があるから楽しいということでした。
 同級生を見ると、SNSで常に密に連絡をとっているものもみかけました。しかし、ただ単に暇つぶしや自分の現在の地位などを誇示するために利用しているような感じで、ちょっと違和感を感じました。

 ニキビ患者さんを見ていると、中高生で特に目立つのがSNS、ネット中毒の患者さんです。診察中にスマホを操作し出す患者さんにはびっくりします。ニキビの経過も思わしくないことがほとんどです。
 SNS、ネット中毒の人生は、幸せではないと思います。

 ちょっと勇気を出して、精神的負担になっているネット上の人間関係から『飛び出す』ことが『ニキビ改善』につながります。
 今回のコラムが、ストレスのあるネット上の人間関係から『飛び出す』良いきっかけとなり、『ニキビ改善』につながる前向きの一歩になれば幸いです。

 [今回のポイント]は以下の通りです。

 

【今回の4決め!落ち穂拾い】 「落ち穂 その102」

『精神的負担になっている人間関係から
「飛び出して」ニキビ改善
~ネット編~』 

  • •『ストレス』の対処法で最適な本を見つけました。『「凹(ヘコ)まない」技術』 西多昌規 著 です。
  •  
  • •この本で、繰り返し強調されているのが、『鋼(はがね)のような「絶対にヘコまない精神力」 を無理に手にいれようとするよりは、「ヘコんでも」うまく元に戻せる「復元力」を徐々につけましょう』という考え方です。
  •  
  • •今回のコラムでは、『精神的負担になっているネット上の人間関係から「飛び出す」』ことについて取り上げました。
  •  
  • •『SNSやスマホ、ゲームにはまって、睡眠時間は3~4時間かな。ネット生活が忙しいので、ニキビは一発で治して下さい』などと語るニキビ患者さんは、もう珍しくありません。
  •  
  • •ネット上では、生のコミュ二ケーションではおよそ飛び交うことのない、口汚い暴言のやりとりが行われ、大きな精神的ストレスとなります。
  •  
  • •西多先生は以下の基本原則をあげておられます。

    『 負担を減らす人間関係の整理法の基本原則~ネット編~ 』

    イ)攻撃性がより研ぎ澄まされる場合があるので、『 危険な人物とは距離を置いていく 』ことが、メンタルを健全に保つ意味でも重要です。
    ロ)負担に感じる相手のSNSには、『 自分からのコメントや返信はなるべく控えて、少しずつ距離を置く 』ことが最も大切です。
    ハ)SNSに費やす時間を制限する。
    ニ)リアルでの知り合い以外は承認・フォローしない
    ホ)全員にきちんと対応するのをやめる
  •  
  • •私は、新規のSNSには参加しないことをアドバイスします。
  •  
  • •ちょっと勇気を出して、精神的負担になっているネット上の人間関係から『飛び出す』ことが『ニキビ改善』につながります。
 

 実は、一度、渡辺先生をお見かけしたことがあります。6年前の4月、京都で行われた日本皮膚科学会総会に出席した時のことです。
 宿泊していたホテル(グランドプリンスホテル京都)をチェックアウト後、外の長いアプローチを歩いて帰ろうとした時、ガラス越しですが、左手のレストランにいた人物に気づきました。

 何やらオーラを放つ恰幅の良い黄色の着物を来た人物がいたのは、ほんの数分の間のことで、すぐ席を立たれました。
 それと、入れ替わりに現れたのは、和服姿の目元が涼しい美人の方でした。

 どこかでみたことがある人達だなと思い、大変気になりながらも、更に帰ろうと歩いていた時、さすがの私も思い出しました。
 『あっ!! 渡辺先生だ!!! 女性は、作家生活45周年?だったかのお祝いで先生の横で写真に写っていた人だ!!!』

 今となっては、大変貴重な思い出です。

 合掌。

 次回は、『「凹(ヘコ)まない」技術』は一休み。『ニキビ』と『マスク』について考えます。

 それでは。

おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

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