コラム 「 とかちの窓から 」Column

第122回『バランスの取れた「ネガ・ポジ思考」でニキビ改善(2) ~「ネガ・ポジ思考」の繰り返しと「故事」の力でニキビ改善~ 』
(2014年10月20日配信)

#お時間のない読者の方は[今回のポイント]だけでもお読み下さい#

こんにちは。とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。

連休を利用して部屋の整理をしました。
棚の上に気になる段ボール箱を発見しました。
開けてみると、10年くらい前に着ていた古い白衣が入っていました。
その下に何やら古い青いビニール袋の包みがあるのに気づきました。

恐る恐る開けてみると、なぜか
『伊達赤十字病院』
とマジックで書かれた包みが更にありました。

『20年程前、伊達赤十字病院に数ヶ月出張していた頃のものかな?  そういえば、数日前、
 伊達市(*)に住んでいて夏は十勝に住んでいる患者さんが
 7年振りで来ていた。これまたすごい偶然だな』
と懐かしく思い出しました。

 伊達市(*):北海道にある「北の湘南」と呼ばれる温暖なまち。

さらに、包みを開くと
伊達赤十字病院でクリーニングした白衣の他に
大学病院時代の白衣やネーム、携帯していた診察セット一式が
現れました。

『これはびっくり!大学病院で着ていたものが今頃でてくるなんて!!
 そうそう。大学病院の時は大変なことが多かったけど、
 それを基に現在の自分があるんだから頑張って良かった。
 今も決して平穏無事な毎日を過ごしている訳ではないけれど、
 自分の意思で仕事ができて、健康であることは幸せだな』
とつくづく思いました。

時々、『過去』を振り返って
今の自分の立ち位置を再確認することはとっても大切なことです。

『今もニキビで悩んでいることに変わりはないけれど、
 「過去」の最悪な状態と比べるとニキビは減っているわ。
 悪化した時は生活面のどこに気をつければ改善するかわかってきた。
 ダメな時は、かかりつけの皮膚科の先生に見てもらえば薬でしのげる。
 悪化した時は、「神様が自分の生活を見直せ」
 と言って下さっているんだとさえ思えるようになってきた』
となれば最高です。

『ニキビ改善』は一筋縄ではいかないことも多いです。
このメルマガが、月に1度必ず届く、
『 「過去」を時々振り返っているうちに
  いつのまにかニキビが改善している定期便 』
になれば幸いです。

ニキビの治療には、お薬の力(=テクニカル/技能面)ばかりでなく、
根気よく治療に取り組む力(=メンタル/精神面)も大切です。

このコラムが、その両方をうまくケアしていければ最高だなと思いつつ、
自分自身が一歩でも前に進むつもりで、
毎月お届けさせていただいています。

とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を
毎月発行しております。

そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』というものを載せています。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)

『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』

今日から私は以下の4つを良く守り、 ニキビ改善を目指すことに決めました!

  • (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
  • (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
  • (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
  • (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。

これは私が皮膚科診療を24年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたものです。

ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。

このコラムでは、第15回までは『ニキビ治療の4ヶ条』を系統立てて解説してきました。

第16回からは『落ち穂拾い』と題して、『ニキビ治療の4ヶ条』を『基本中の基本(中核)』と考え、日々気付いたニキビ治療に関連したこと一つ(今まで取り上げていなかったが重要なことなど= 落ち穂 )にフォーカスをあて(= 拾い )、お話させていただいています。

第112回からは、『ストレス』の対処法に最適な本
『「凹(ヘコ)まない」技術』( 西多昌規 著)
をもとに、『ニキビ』と『ストレス』についてとりあげています。

この本で、繰り返し強調されているのが、
『鋼(はがね)のような「絶対にヘコまない精神力」
 を無理に手にいれようとするよりは、
「ヘコんでも」うまく元に戻せる「復元力」を徐々につけましょう』
という考え方です。

前回は、『バランスの取れた「ネガ・ポジ思考」でニキビ改善』と題して、
バランスの取れた『ネガ・ポジ思考』を繰り返して、
『 時間 』を味方に付けてニキビ改善を目指す方法について考えました。

今回は『バランスの取れた「ネガ・ポジ思考」でニキビ改善』について、
『故事』を味方に付けて、更にニキビ改善を目指す方法について考えます。

前回のおさらいです。

1)同じ事実であっても、見方や考え方によって解釈が
  まったく異なることがよくあります。
  一般的には、『ネガティブ思考』よりは、
  「ポジティブ思考」が推奨されています。

2)西多先生は、
『両者が共存するような「ネガ・ポジ思考」のほうが、
「ヘコみ」には強い』と考えていらっしゃいます。

3)『ニキビが改善しない』という『ネガティブ』な事態が起きても、
『ネガ・ポジ思考』を持てば、
数ヶ月~数年間、ニキビ改善にチャレンジして試行錯誤する内に
『ネガ・ポジ思考』が何万回も繰り返され、
気づいた時には『ニキビ』はかなり改善しているはず。

4)『時間』を味方につけた『ネガ・ポジ思考』は、
『ニキビ改善』に有効で大切な考え方です。

最近、『ネガ・ポジ思考』ととっても相性の良い、
誰でも知っている『故事』があることに気づきました。

『人間万事塞翁が馬』です。

今回のコラムの核心部分であり、
間違えやすいところも多々あるようです。
詳細に以下で説明させていただきます。

では、古典の世界へどうぞ。

参考・引用:http://kotowaza-allguide.com/ni/saiougauma.html https://mizote.info/image/02profile/30kaisetu_jinkan.html 『人間万事塞翁が馬』

読み:じんかんばんじさいおうがうま

意味:人生における幸不幸は予測しがたいということ。
   幸せが不幸に、不幸が幸せにいつ転じるかわからないのだから、
   安易に喜んだり悲しんだりするべきではないというたとえ。

注釈・背景など:

中国の北の方に占い上手な老人が住んでいました。
さらに北には胡(こ)という異民族が住んでおり、
国境には城塞がありました。
ある時、その老人の馬が北の胡の国の方角に逃げていってしまいました。
この辺の北の地方の馬は良い馬が多く、
高く売れるので近所の人々は気の毒がって老人をなぐさめに行きました。
ところが老人は残念がっている様子もなく言いました。

「このことが幸福にならないとも限らないよ。」

そしてしばらく経ったある日、
逃げ出した馬が胡の良い馬をたくさんつれて帰ってきました。
そこで近所の人たちがお祝いを言いに行くと、
老人は首を振って言いました。

「このことが災いにならないとも限らないよ。」

しばらくすると、
老人の息子がその馬から落ちて足の骨を折ってしまいました。
近所の人たちがかわいそうに思ってなぐさめに行くと、
老人は平然と言いました。

「このことが幸福にならないとも限らないよ。」

1年が経ったころ胡の異民族たちが城塞に襲撃してきました。
城塞近くの若者はすべて戦いに行きました。
そして、何とか胡人から守ることができましたが、
その多くはその戦争で死んでしまいました。
しかし、老人の息子は足を負傷していたので、
戦いに行かずに済み、無事でした。

(#) 中国の古い書物「淮南子(えなんじ)」に書かれています。
(#) 「人間万事塞翁が馬」の「人間(じんかん)」とは
日本で言う人間(にんげん)の事ではなく、
世間(せけん)という意味です。
「塞翁」というのは、
城塞に住んでいる「翁(おきな)=老人」という意味です。

『城塞に住む老人の馬がもたらした運命は、福から禍(わざわい)へ、
 また禍(わざわい)から福へと人生に変化をもたらした。
 まったく禍福というのは予測できないものである』
という教訓的なお話です。

私は、去年まで『人間』を『にんげん』と読んでいましたが、
『じんかん』が正しいとのことです。

この『故事』は自分の手帳にも以前から書き留めているものです。
時々、折に触れて、読み返しています。

人生には良いこと悪いこと、いろいろなことが起きます。
良いことが起きると有頂天になったり、
悪いことが起きると世界で一番不幸なのは自分だと考えてしまいがちです。

私はこの『故事』を学習して、
良いことが起きたときには素直に喜ぶものの、
悪いことが起きたときのために備えるチャンスにしよう
と考えるようになりました。

でも、人間なのでなかなかそうはいきません。
どちらにもオーバーシュートすることがよくあります。
反省することしきりです。

『人間万事塞翁が馬』と心得ておかないと、

 『ニキビでお悩みの方の精神状態』はどうなるでしょうか?

 『ニキビ』が悪化するたび、

 心がジェットコースターのように

  乱高下する人生を送らなければなりません。

 『ニキビ』が改善しているさなかであっても、
 『またニキビが悪化したらどうしよう』
  と思うと気が気でなくなってしまうでしょう。

 これでは改善するはずの『ニキビ』も良くなりません。

でも、『ヘコみ』に強い、
現代的な「ネガ・ポジ思考」を基本に持ちつつ、
長い歴史をくぐり抜けて後世に伝えられている
古典的な故事『人間万事塞翁が馬』を常に頭に入れていれば、

『「ニキビが悪化する波」が来たなら、

  次には、

  「ニキビが改善する波」が来るに「決まっている」』

 と心静かに楽観的に捉えられるはずです。

現代的な『ネガ・ポジ思考』を基本に持ちつつ、
故事『人間万事塞翁が馬』を常に頭に入れていれば、
『ネガ・ポジ思考』は、より盤石なものとなり、
ニキビ改善にチャレンジする試行錯誤の内に何万回も繰り返され、
気づいた時には『ニキビ』は更に改善しているはずです。

『ネガ・ポジ思考』の繰り返し
と相性の良い『故事』の力でニキビが改善する。
『ニキビ改善』に有効で大切な考え方ですね。

[今回のポイント]は以下の通りです。

【今回の4決め!落ち穂拾い】

『バランスの取れた「ネガ・ポジ思考」でニキビ改善(2)
 ~「ネガ・ポジ思考」の繰り返し と
  「故事」の力でニキビ改善~ 』 

  • ■ 『ストレス』の対処法で最適な本を見つけました。
    『「凹(ヘコ)まない」技術』 西多昌規 著 です。
  •       
  • ■ この本で、繰り返し強調されているのが、
    『鋼(はがね)のような「絶対にヘコまない精神力」
     を無理に手にいれようとするよりは、
     「ヘコんでも」うまく元に戻せる「復元力」
     を徐々につけましょう』
    という考え方です。
  • ■ 『バランスの取れた「ネガ・ポジ思考」でニキビ改善』について、
      『故事:人間万事塞翁が馬』を味方に付けて、
      更にニキビ改善を目指す方法について考えました。
  • ■ 『人間万事塞翁が馬(じんかんばんじさいおうがうま)』
      人生における幸不幸は予測しがたいということ。
      幸せが不幸に、不幸が幸せにいつ転じるかわからないのだから、
      安易に喜んだり悲しんだりするべきではないというたとえ。
  • ■ 『ヘコみ』に強い、現代的な『ネガ・ポジ思考』を基本に、
      古典的な故事『人間万事塞翁が馬』を常に頭に入れていれば、
      『ニキビが悪化する波』が来たなら、次には、

       『ニキビが改善する波』が来るに『決まっている』

       と心静かに楽観的に捉えられるはず。
  • ■ 『時間』を味方につけた『ネガ・ポジ思考』
        と相性の良い『故事』の力でニキビが改善する。
      『ニキビ改善』に有効で大切な考え方ですね。

☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆「落ち穂 その105」彡☆彡☆彡☆彡☆彡

去年の『ボストン』と比べると、小粒なネタですが、
『伊達』のネタもなかなかのものです。

ネタといえば(おやじギャグですみません)
伊達のお寿司は本当においしかったです。
いつかまた食べてみたいなと思います。

人生振り返るといろいろなことがありますね。
『偶然』と思っていたことも、
実は『必然』だったりするのかも知れません。

次回は、『ネガ・ポジ思考』について
『自然科学的な考え』を応用して更に深く考えて〆とします。

それでは。

おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

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