コラム 「 とかちの窓から 」Column

第128回 『「ボブヘア女子」は「ニキビ」を含む「皮膚トラブル」にご注意下さい!』
(2015年4月20日配信)

#お時間のない読者の方は[今回のポイント]だけでもお読み下さい#

こんにちは。とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。

数ヶ月前の出来事です。
札幌で行われた講演会の帰り、札幌発帯広行きのJR特急に乗車しました。
南千歳駅から乗り合わせた一人の紳士と隣席になりました。

私は、乗り物に乗るのが好きです。
列車や飛行機に乗れるとなると、うれしくなってしまいます。
列車の中では、音楽を聴きつつ、雑誌を読んだり、コーヒーを飲んだり。
ちょっとしたピクニック気分です。
時々メルマガを書くときもありますが、寝ていることも多いです。

しかし、その紳士は全く違いました。
社内報と思しき原稿のチェックや仕事の資料に目を通し、
しきりに手帳や携帯端末にメモをしています。
ちょっと休むかと思うと、
いきなり独自の指先や体のストレッチを開始し、健康管理も万全です。

『これはすごい!仕事ができる人間のお手本だな。見習わなければ!』
と素直に私は思いました。

帯広駅に到着と同時に、直ちに紳士は降車されました。
ひょっとしたらあの会社の社長さんかなと思いましたが、
経済界と接点がない若造の私ですので、ご挨拶はできませんでした。

後日、地元新聞の1面をみると、JRの車中で見た顔がそこにありました。

『渋沢栄一賞に六花亭の小田社長』

明治時代の実業家で社会事業などに尽力した故渋沢栄一。
その精神を受け継ぐ経営者を顕彰する
埼玉県主催の第13回「渋沢栄一賞」に
十勝の企業、六花亭製菓の小田豊社長が選ばれたとの記事です。
同社を道内、国内を代表する製菓会社に成長させた他、
美術館、文化活動、社会貢献などが評価されたそうです。

ちょっと調べてみると、名言DB:リーダーたちの名言なるサイトがあり、
そこで小田社長もとりあげられていました。

その中で、『社員から集めた情報を社員に知らせる』
という項目がありました。(以下、引用)

『私が編集長となって社内新聞「六輪」を発行しています。
 毎日出し続けた結果、発行号は既に9000を超えました。
 従業員から寄せられたメッセージを載せています。
 社内のネットワークを通じて毎日600〜700通の
 「1日1情報」が集まり、
 その中から自分で新聞に載せる120〜130通を選びます。
 ほとんど毎日、午前中はメッセージの選定作業に充てています。』

これはすごい!
社長としての業務をこなしながら、
毎日、毎日『 継続 』して20余年も発行し続けるというのは、
並大抵の『 努力 』ではありません。

そうそう。
ニキビ治療には、毎日の『 努力 』を『 継続 』することが大切です。
『 継続 』するためには、
定期的に何らかの『サポート』をしてくれる『パートナー』が必要です。

『ニキビ改善』は一筋縄ではいかないことも多いです。
このメルマガが、月に1度必ず届く、

『 ニキビ改善に
  必要な毎日の「努力」を「サポート」するための「パートナー」となり
  何となく「継続」して読んでいるうちに
  いつのまにかニキビが改善している定期便 』

になれば幸いです。

ニキビの治療には、お薬の力(=テクニカル/技能面)ばかりでなく、
根気よく治療に取り組む力(=メンタル/精神面)も大切です。

このコラムが、その両方をうまくケアしていければ最高だなと思いつつ、
自分自身が一歩でも前に進むつもりで、
毎月お届けさせていただいています。

とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を
毎月発行しております。

そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』というものを載せて
います。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)

『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』

今日から私は以下の4つを良く守り、
ニキビ改善を目指すことに決めました!

  • (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
  • (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
  • (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
  • (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。

これは私が皮膚科診療を25年やってきた中で非常に重要と思い標語に
したものです。

ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。

このコラムでは、第15回までは『ニキビ治療の4ヶ条』を系統立てて
解説してきました。

第16回からは『落ち穂拾い』と題して、『ニキビ治療の4ヶ条』を
『基本中の基本(中核)』と考え、日々気付いたニキビ治療に関連した
こと一つ(今まで取り上げていなかったが重要なことなど= 落ち穂 )
にフォーカスをあて(= 拾い )、お話させていただいています。

(バックナンバーは
  http://www.tokachi-derma.com/content/column をご覧下さい。)

第112回からは、『ストレス』の対処法に最適な本
『「凹(ヘコ)まない」技術』( 西多昌規 著)
をもとに、『ニキビ』と『ストレス』についてとりあげています。
『ニキビ』と『ストレス』の対処法は、しばらくお休み。

前回は、ニキビ治療のオプションとなる可能性がでてきた
『レスベラトロール』についてお話しました。

今回は、『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』の
(2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
と関連して、流行の髪型『ボブ』と『ニキビ』についてお話します。

最近、注目したのが、以下の記事です。

広瀬すず、有村架純、平子理沙 芸能界でボブ女子急増の背景
(2015.02.28 07:00 NEWSポストセブン より引用) 

『なぜだか今、ボブヘアの女性が急増中だ。
 巷の女性もだが、特に芸能界で“ボブラッシュ”だ。
 ブレイク中の広瀬すずを筆頭に、
 今期のドラマに出演中の中谷美紀、水川あさみや倉科カナ、
 ファッションアイコンとしても影響力のある西内まりや、
 有村架純もロングヘアをバッサリと切った。
 きゃりーぱみゅぱみゅ、水原希子、トリンドル玲奈…
 挙げればキリがないほど、とにかく一気に増えた印象だ。』

確かに、同じ髪型の女性が増えてきた感じがしますね。
大塚家具の女性社長さんもこの髪型でした。

海外セレブも『ボブヘア』がブームで、
ビヨンセ や ブリトニー・スピアーズ、
レディ・ガガも最近ボブカットにして話題になっているそうです。

このコラムでは、2014年2月20日配信の第114回で
『きゃりーぱみゅぱみゅ とあごニキビ』と題して、

  『髪の毛があごに当たって刺激となり
              ニキビが悪化する女性が増えている』

ことを、いち早く報告させていただいていました。

しかし、この髪型が『ボブヘア』に属し、
大きな流行トレンドに乗っているものだとは知りませんでした。

男性の私にとって、謎が多い女性の流行トレンド。
背景その他の分析は、
NEWSポストセブンの記事を参考にしていただきたいと思います。

当地でも、依然として『ボブヘア』は流行しています。

その流行に伴い、
最近、更に2つの、『髪型に伴う皮膚トラブル』を経験しましたので
ご報告させていただきます。

1)『前髪厚めボブヘア』で『額ニキビ』が悪化

『ボブヘア』では、様々なバリエーションがあるようです。
 NEWSポストセブンの記事によると、
 流行に詳しいトレンドウオッチャーのくどうみやこさんは、

『ヘアトレンドとして“重め”がキーワードということもあり、
 重めスタイルのボブに人気が出たのだと思います。
 前髪も厚めが人気です。
 それから流行の太眉とボブはすごく相性がいいことと、
 眉上バングといって太眉を見せるカットがモデルに流行っている
 こともあって、トレンドの顔立ちとマッチしたことも大きいでしょう』
 と分析されています。

 最近、よく経験するのが
 『前髪厚めボブ』による『額ニキビ』の悪化です。

 『重い前髪』が『額』にあたって『ニキビ』を悪化させているのです。
 よくみると眉毛も太眉の女性が多いようです。
 (眉上バングまでしている女性は少ないです。)

 ここで苦労するのが、
 この髪型の患者さんがとっても美意識が高いこと。
 『前髪厚めボブ』と『太眉』がセットなので、
 髪型の変更を拒絶されることが多いです。

 但し、稀に前髪を切る患者さんもいて、すっかり良くなっています。
 これは、上記の『眉上バング』に近いと考えられます。

『前髪厚めボブ』にするなら『眉上バング』がオススメですね。

2)『ボブヘア』で『あごニキビ』に続いて『ヘルペス』が発生!

第114回で取り上げた、ニキビ患者さんの最近の話です。
あごニキビは改善したものの、
最近、鼻の周り全体に湿疹ができたとのことで受診されました。

『ボブヘア』はそのままでしたが、
あごに髪がかからないように少しロングになっていました。

最初は、脂漏性皮膚炎と診断し、塗り薬を出して様子を見ました。
しかし、改善しないどころかますます悪化。
ピリピリ感を伴い、首にも拡大してきました。

『あっ!わかった!これはヘルペス(#)だ!
 髪の毛が少し長くなって鼻の近くまでかかって刺激になったんだ。
 連日、仕事が深夜まで続いているそうだ。
 抵抗力がかなり下がっていることも影響しているんだろう!』

ヘルペス(#):
単純ヘルペスウイルスによる感染症で、ヘルペスとも呼ばれます。
単純ヘルペスウイルスには1型と2型があり、
一度感染すると一生涯、知覚神経節に潜伏し、
発熱、過労、精神的ストレスなどの誘引によって、
潜んでいたウイルスが再び活性化し、
神経を伝わって皮膚に様々な炎症を引き起こします。
この患者さんの場合は、
ヘルペスの重症型であるカポジ水痘様発疹症でした。

抗ウイルス剤を含む強力な治療と仕事のセーブで何とか改善しました。
まれな例とはいえ、髪型はとっても重要だとあらためて思いました。

『ボブヘア女子』は、
『ニキビ』を含む『皮膚トラブル』にご注意下さい。

[今回のポイント]は以下の通りです。

【今回の4決め!落ち穂拾い】

『 「ボブヘア女子」は
「ニキビ」を含む「皮膚トラブル」にご注意下さい!』

  • ■  流行の髪型『ボブ』と『ニキビ』についてお話します。
  • ■  広瀬すず、有村架純、平子理沙、きゃりーぱみゅぱみゅ——– 
      芸能界でボブ女子が急増しているそうです。
      (2015.02.28  NEWSポストセブン より)
  • ■ 2014年2月20日配信の第114回では、
     『きゃりーぱみゅぱみゅ と あごニキビ』と題して、
     『髪の毛があごに当たって刺激となり
             ニキビが悪化する女性が増えている』
     ことを、いち早く報告させていただいていました。
  • ■  当地でも、依然として『ボブヘア』は流行中。
      更に2つの、『髪型に伴う皮膚トラブル』を経験しました。
  • 1)『前髪厚めボブヘア』で『額ニキビ』が悪化
      『前髪厚めボブ』の『重い前髪』が『額』にあたって刺激となり、
      『ニキビ』が悪化します。
  • ●『前髪厚めボブ』にするなら『眉上バング』がオススメ。
  • 2)『ボブヘア』で『あごニキビ』に続いて『ヘルペス』が発生!
      第114回で取り上げた、ニキビ患者さん。
      『ボブヘア』が、あごに髪がかからないように少しロングとなり、
      あごニキビは改善。
      しかし、髪の毛が長くなった分、鼻周囲の刺激となり、
      ヘルペスが思わぬ形で発生。
  • ■  『ボブヘア女子』は
      『ニキビ』を含む『皮膚トラブル』にご注意下さい。

☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆「落ち穂 その112」彡☆彡☆彡☆彡☆彡

『六花亭』さんは、
第58回のコラムで取り上げさせていただきました。

まさか、社長さんと隣席するとは思いませんでした。

『六花亭』さんは、堅い社風だと感じます。

先日、『六花亭』の『帯広三条店』の2階の喫茶室を訪れました。
混雑することも多い店舗なのですが、
オペレーションを工夫して会計を1階でまとめて行うようになって
いました。

さすがです。

次回も、最近のニキビのトピックについて取り上げます。

それでは。

おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

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