コラム 「 とかちの窓から 」Column

第132回『「トランス脂肪酸」を減らして「ニキビ改善」  〜(2)パーム油にご用心〜』
(2015年8月20日配信)

#お時間のない読者の方は[今回のポイント]だけでもお読み下さい#

こんにちは。とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。

先日、札幌出張のついでに
7月10日にオープンした『六花亭札幌本店』さんへ行ってきました。

建物は10階建ての立派なビル。
でも、その造りは
自然との『調和=ハーモニー』を意識した
木の香りがするとっても涼やかであたたかい感じです。

『六花亭』さんは、帯広発祥の全国でも有数のお菓子屋さんです。
地元、帯広・十勝の誇りです。
私は幼少の時代からおいしいお菓子やピザをたくさん頂いています。

私がお邪魔したのは、オープンから数日経った日曜日の11時前。
二階に併設されている喫茶室で軽食ができればと考えていました。

しかし、ゆったりした店内はお客さんで溢れ、
もくろみはすっかりはずれてしまいました。

気を取り直して(笑)、ビルの見学をしてみることにしました。

文化に理解のある『六花亭』さんらしく、
コンサートホール、ギャラリーを併設。

そしてびっくりしたのが、
『ヤマハミュージック』さんが3、4階に入居されていたことです。
楽器や楽譜の販売はもちろん、
グランドピアノ選定室や管楽器のリペア室も併設。
ビルはコンサートホールと併せて札幌の音楽の拠点となっていました。

『六花亭札幌本店』さんは、
『お菓子』が自然・音楽・芸術と
見事に『調和=ハーモニー』している素晴らしい空間でした。

そうそう。
『調和=ハーモニー』はとっても大切。

『ニキビ改善』は、
規則正しい生活、精神の安定、お肌の保湿などの
『調和=ハーモニー』といえるものです。

『ニキビ改善』は一筋縄ではいかないことも多いです。
このメルマガが、月に1度必ず届く、

『 25年の皮膚科外来診療で得られた「経験」をもとに
  規則正しい生活、精神の安定、お肌の保湿などの情報を提供。
  それらが「調和=ハーモニー」して「ニキビ改善」につながる
  定期便 』

になれば幸いです。

ニキビの治療には、お薬の力(=テクニカル/技能面)ばかりでなく、
根気よく治療に取り組む力(=メンタル/精神面)も大切です。

このコラムが、その両方をうまくケアしていければ最高だなと思いつつ、
自分自身が一歩でも前に進むつもりで、
毎月お届けさせていただいています。

とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を
毎月発行しております。

そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』というものを載せて
います。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)

『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』

今日から私は以下の4つを良く守り、
ニキビ改善を目指すことに決めました!

  • (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
  • (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
  • (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
  • (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。

これは私が皮膚科診療を25年やってきた中で非常に重要と思い標語に
したものです。

ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。

このコラムでは、第15回までは『ニキビ治療の4ヶ条』を系統立てて
解説してきました。

第16回からは『落ち穂拾い』と題して、『ニキビ治療の4ヶ条』を
『基本中の基本(中核)』と考え、日々気付いたニキビ治療に関連した
こと一つ(今まで取り上げていなかったが重要なことなど= 落ち穂 )
にフォーカスをあて(= 拾い )、お話させていただいています。

(バックナンバーは http://www.tokachi-derma.com/content/column をご覧下さい。)

第112回からは、『ストレス』の対処法に最適な本
『「凹(ヘコ)まない」技術』(西多昌規 著)
をもとに、『ニキビ』と『ストレス』についてとりあげています。
『ニキビ』と『ストレス』の対処法は、しばらくお休み。

前回は、最近のニュース
『米(アメリカ)「トランス脂肪酸」禁止 
             食品・外食、使用量削減急ぐ』
      (日経新聞 2015年6月18日)
という新聞記事から、
『ニキビ』と『トランス脂肪酸』について再び考えました。

今回は、最近の雑誌の特集
『健康に「いい油」「悪い油」正しい摂り方教えます』
      (週刊文春 2015年7月16日号)
から、
私が最近知って驚いた『 油 』についてお話しさせていただきます。

前回取り上げた新聞では
『米食品医薬品局(FDA)が16日、『トランス脂肪酸』の食品添加物を
 2018年6月から原則禁じると発表した。心臓疾患のリスクを高める
 と判断した。日本でも山崎製パンなどの食品メーカー、日本KFCなどの
 外食チェーンがさらに削減する取り組みを急ぐ。消費者の関心の高まり
 を受け、対策の遅れている中小企業などは原料や製法の見直しでコスト
 高にもつながりそうだ。』
の報道がなされていました。

アメリカでは3年後、
『トランス脂肪酸が多く含まれる加工植物油脂は原則禁止』
となります。

その背景について明確な解説が、
今回の週刊文春の特集ではなされていました。

油研究の第一人者である奥山治美名古屋市立大学名誉教授は、
『今回のアメリカの厳しい措置は、すでにマーガリンに変わる油が準備
 できているからという背景がある。それはパーム油です。アブラヤシ
 の果実から採った植物油で古くは石けんの原料でしたが、精製度を
 上げて食用にも使えるようになりました。ここ数年、世界中で急激に
 消費量が増えています。たしかにパーム油なら原材料は安いし、
 トランス脂肪酸はゼロ。』
と解説されています。

私は石けんの原料として『パーム油』の存在は知っていましたが、
 『「トランス脂肪酸」削減のエースが
   精製度が上がって食用となった「パーム油」』
だとは知りませんでした。

『パーム油』の有害作用はないでしょうか?

『ただしこのパーム油も動物実験の結果だと、脳卒中促進や寿命短縮作用、
 インスリンレベルを上げて糖尿病になりやすくなるなどの有害作用が確認
 されています』
と奥山名誉教授。

『パーム油』の怖さは『見えない油』だということ。

 

飲食店でのフライ料理やインスタント食品、
パンや菓子類などに使われているため、知らぬ間に摂取してしまいます。

アメリカだけではなく日本での供給量も増加傾向にあるそうです。

『あらゆる加工品に使われていますから原材料に「植物油脂」とあれば
 まずパーム油と考えて間違いないでしょう』
と奥山名誉教授は更に解説されています。

同名誉教授による、
『健康に悪いと思われる植物油脂ランキング』
を以下に示します。

『健康に悪いと思われる植物油脂ランキング』

1位:水素添加したカノーラ油(#)や大豆油(マーガリンなど)

2位:カノーラ油(菜種油)

3位:パーム油

(#)カノーラ油:
 現在の家庭用サラダ油で主流となっている植物油。
 トランス脂肪酸と同じように、脳卒中や寿命短縮作用のリスク
 が報告。男性ホルモンの一種「テストステロン」に影響する
 ことも報告されている。元々の用途は「灯り用」。
 1970年代にカナダの研究者たちが食用品種の開発に成功。
 カナダにちなんで「カノーラ」油と命名。
 安全性の結論はあいまい。食用には本来向いていないとされる。

 

堂々と3位にランクインの『パーム油』。

『日本の植物油供給量は「カノーラ油」が約4割を占めてトップ。
 「パーム油」は約2割で2番目に多い。
 「トランス脂肪酸」だけではなくて、同じ作用がある「カノーラ油」
 や「パーム油」もいろんなところで摂取しているわけですから、
 私たちが食べている量はすでに危険な領域にある
 のではないでしょうか』
と同名誉教授は警告されています。

食事を通して体内に過剰に摂取された『トランス脂肪酸』
そして今回取り上げた『パーム油』(更には『カノーラ油』)は、
『ニキビ』に悪影響を及ぼしている可能性があります。

そのメカニズムは、以下のように想定されます。

1)食事を通して体内に過剰に摂取された『トランス脂肪酸』、
  『パーム油』(更には『カノーラ油』)は体内で酸化。
  活性酸素が大量に作り出される。

2)結果として人体の免疫力が下がり、
  肌のターンオーバーが障害され『ニキビ』ができやすくなる。

3)体調が悪く、新陳代謝が正常に行なわれない状態では
  さらに『ニキビ』が悪化する。

トランス脂肪酸ゼロの『パーム油』には特にご用心!

『トランス脂肪酸、パーム油やカノーラ油を含む食品を
 「避ける」あるいは「できるだけ減らす」
 食生活を送ることが、ニキビ改善につながり、健康につながる』  と私は考えています。

[今回のポイント]は以下の通りです。

【今回の4決め!落ち穂拾い】

『「トランス脂肪酸」を減らして「ニキビ改善」
              ~(2)パーム油にご用心~』

  • ■ 最近の雑誌の特集
     『健康に「いい油」「悪い油」正しい摂り方教えます』
          (週刊文春 2015年7月16日号)
     から、私が最近知って驚いた『 油 』について取り上げました。
  • ■ アメリカでは2018年6月から、
     『トランス脂肪酸が多く含まれる加工植物油脂は原則禁止』
     となります。
  • ■ その背景には
     『精製度が上がって食用となった
     「トランス脂肪酸」ゼロの「パーム油」』の存在があります。
  • ■『パーム油』の有害作用として
     1)脳卒中促進や寿命短縮作用
     2)インスリンレベルを上げて糖尿病になりやすくなる
       などが確認されています。
  • ■『パーム油』は、あらゆる加工品に使われており
     原材料に「植物油脂」とあればまずパーム油と考えられます。
  • ■『健康に悪いと思われる植物油脂ランキング』
     1位:水素添加したカノーラ油(#)や大豆油(マーガリンなど)
     2位:カノーラ油(菜種油)
     3位:パーム油      でも堂々ランクインしています。
  • ■ 食事を通して体内に過剰に摂取された『トランス脂肪酸』、
     『パーム油』(更には『カノーラ油』)は、
     以下のメカニズムで『ニキビ』に悪影響を及ぼしている可能性
     があります。

    1)食事を通して体内に過剰に摂取された『トランス脂肪酸』、
      『パーム油』(更には『カノーラ油』)は体内で酸化。
      活性酸素が大量に作り出される。

    2)結果として人体の免疫力が下がり、
      肌のターンオーバーが障害され『ニキビ』ができやすくなる。

    3)体調が悪く、新陳代謝が正常に行なわれない状態では
      さらに『ニキビ』が悪化する。
  • ■トランス脂肪酸ゼロの『パーム油』には特にご用心!
  • ■『トランス脂肪酸、パーム油やカノーラ油を含む食品を
      「避ける」あるいは「できるだけ減らす」
     食生活を送ることが、ニキビ改善につながり、健康につながる』
     と私は考えています。
  • ☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆「落ち穂 その116」彡☆彡☆彡☆彡☆彡

    お昼は9階の『モリエール・カフェ 降っても晴れても』 でランチをいただきました。

    元気な挨拶が気持ちよい、
    北海道産野菜のシンプルな料理がおいしいお店でした。

    『六花亭札幌本店』さんは、
    『お菓子』が自然・音楽・芸術、そして北海道の食と
    『調和=ハーモニー』を奏でている素晴らしい空間でした。

    次回は、『トランス脂肪酸』と『健康に良いと思われる油』について
    取り上げます。

    それでは。

    おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
    (昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
    平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
    平成14年とかち美白研究所開所。
    日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

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