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コラム 「 とかちの窓から 」Column

(2016年4月20日配信)

第140回 『 「考える人」プラス「スキージャンプの前傾姿勢」で「便秘解消」して「ニキビ改善」! 』

#お時間のない読者の方は[今回のポイント]だけでもお読み下さい#

こんにちは。
とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。

先日、出身大学の皮膚科教授の退官記念パーティーに出席しました。
先代の教授のパーティーから9年振りです。

遺伝子関連の研究がご専門だった関係で、
皮膚科に限らず様々な分野から多くの出席者が集まり、
大変盛大なものでした。

出席していた同期の先生との会話も盛り上がりました。

でも、ちょっと気になったことが。
『老化』についてです。

『ともかく休むことだな。
 昼寝して体を休めないと午後の診察ができないよ。
 遠近両用の眼鏡はもう10年前から使っているよ。
 昭和の歌謡曲に心が癒されるなあ〜!』

『往診は止めた。寝て体を十分休めなくっちゃ。
 老眼だから眼鏡には特に気を配っているよ。』

医学部なので同期といっても2つ年上の2人の発言。
私はそんな自覚症状も少ないし、
これからだなと考えていたので、ちょっとショックでした。

しかし、二人をみると
年齢より3、4歳は確実に若く見えるから不思議です。

そうです。
二人はちょっとした『老化』の兆候を早期に感じとり、
特に視力の衰えは職業上致命的となるため、
『細く長く皮膚科医として生きていく道』
を研究して実践しているのでした。

なかなか頭の良い、『しぶとい』作戦です。

『ニキビ治療』には、『しぶとさ』が必要なことも。

『しぶとく』試行錯誤を繰り返していくうちに
行き詰まりの状態を打開する『ブレイクスルー』がおこり、
『ニキビ改善』につながることも期待できます。

『ニキビ改善』は一筋縄ではいかないことも多いです。
このメルマガが、月に1度必ず届く、

『 26年の皮膚科外来診療で得られた経験をもとに
  規則正しい生活、精神の安定、お肌の保湿などの
  「ニキビ改善」に重要な良い刺激となる情報を数多く提供。
  「ニキビ改善」をブレイクスルーさせる「新鮮な経験」も提供。
  「しぶとく」継続してチャレンジするうちに
  「ニキビ改善」への道が開ける定期便 』

になれば幸いです。

ニキビの治療には、お薬の力(=テクニカル/技能面)ばかりでなく、
根気よく治療に取り組む力(=メンタル/精神面)も大切です。

このコラムが、その両方をうまくケアしていければ最高だなと思いつつ、
自分自身が一歩でも前に進むつもりで、
毎月お届けさせていただいています。

とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を
毎月発行しております。

そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』というものを載せています。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)

『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』

今日から私は以下の4つを良く守り、
ニキビ改善を目指すことに決めました!

  • (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
  • (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
  • (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
  • (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。

これは私が皮膚科診療を25年やってきた中で非常に重要と思い標語に
したものです。

ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。

このコラムでは、第15回までは『ニキビ治療の4ヶ条』を系統立てて
解説してきました。

第16回からは『落ち穂拾い』と題して、『ニキビ治療の4ヶ条』を
『基本中の基本(中核)』と考え、日々気付いたニキビ治療に関連した
こと一つ(今まで取り上げていなかったが重要なことなど= 落ち穂 )
にフォーカスをあて(= 拾い )、お話させていただいています。

(バックナンバーは
  https://www.tokachi-media.com/content/column をご覧下さい。)

第112回からは、『ストレス』の対処法に最適な本
『「凹(ヘコ)まない」技術』( 西多昌規 著)
をもとに、『ニキビ』と『ストレス』についてとりあげています。
『ニキビ』と『ストレス』の対処法は、しばらくお休み。

前回は、『女性の睡眠』と『ニキビ』について取り上げました。

今回は、『便秘』と『ニキビ』について取り上げます。

女性に多い『便秘』。
『便秘』が『ニキビ』の大きな原因となることは多いです。

(第9回、10回、11回、25回のコラムでも取り上げております。
 バックナンバー https://www.tokachi-media.com/content/column
   をご覧下さい。)

『便秘』は、腸内に長時間便が留まっていて、
本来なら排出すべき老廃物や有害物質が蓄積されている状態です。

腸内では少しずつ水分が吸収されていくため、
長くとどまった便はどんどん水分が失われて硬くなります。

『便秘』の影響は、腸内環境の悪化にとどまりません。
自律神経の働きが乱れたり、全身の血流が悪くなったり、
血中に溶け込んだ有害物質が全身を循環するため、
『ニキビ』などの肌トラブルにつながります。

イライラや食欲低下、疲労感、肩こりなどにもつながる
『万病のもと』です。

『便秘改善』が『ニキビ改善』につながる患者さんも多いです。

最近注目したのが、以下の記事です。
『 排便時の姿勢 理想は「考えるひと」 』
https://www.carenet.com/news/general/carenet/41359 より引用)

排便の際、通常の座位姿勢よりも、
彫刻「考える人」の前傾姿勢がより効率的であることを、
米国・クリーブランドクリニックフロリダ 大腸外科のS.Takano氏ら
が報告した記事です。
(Techniques in Coloproctology誌2016年2月号)
 [ https://ja.wikipedia.org/wiki/ 考える人_(ロダン) もご参考に]

この論文は、大腸や肛門が専門の高野病院(熊本市)の高野正太先生が
米国留学中に書かれたものです。

私なりにまとめてみました。

[ 仮説 ] 上体を曲げて「考える人」の姿勢を洋式トイレで取ると、
排便が容易になるという仮説のもと、
排便時の「考える人」の姿勢による影響を評価した。
(リハビリテーションを行う理学療法士が
 医療現場で実際に排便指導してきた方法がこの前傾姿勢だそうです)

[ 研究方法 ]
高野先生が留学した米国の病院で、
便秘など排便の困難を訴えて受診した男女約50人を対象に研究を実施。
バリウムで作った便のようなものを排せつする検査を受けた際に
収集したデータを分析した。

[ 結果 ]
背筋を伸ばした真っすぐな姿勢では便を排せつできなかった22人 (平均56歳)に対し、
ロダンの「考える人」のように、肘を膝につける前傾姿勢を取らせると、
11人が完全に排せつできた。

検査中のX線写真を詳細に解析すると、「考える人」の姿勢では、
直腸と肛門のつながり具合がより真っすぐになり、
便が出やすくなっていた。

さらに、肛門を締め付ける「括約筋」などもより緩んだ状態だった ことが確認された。

『便秘で悩んでいる人は、
 まず「考える人」のポーズを試してみてほしい。
 ただし「考える人」のように片手にあごを乗せても効果は上がらない」
と高野先生。

ロダンの「考える人」は、
どうも前傾姿勢よりは「片手にあご」のことを考えてしまいますね。
(私だけの思い込みだったらすみません。)

便秘に悩んだら『前傾姿勢』————-。

個人的には『前傾姿勢』というと、
スキージャンプのレジェンド葛西選手や高梨沙羅選手を思い出します。

洋式トイレに座って『前傾姿勢』を取ると、 自然と『肘が膝につく姿勢』になりますよね?

こういうのはどうでしょう?

☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆

   『 便秘でお悩みの女性のニキビ患者さんへ 』

 

         洋式トイレに座ったら、
  あななたはもう スキージャンプの高梨沙羅選手です!

     前傾姿勢をとれば 肘は膝にピタッとついて
        『便秘』はスッキリ解消。

   『ニキビ改善』という最高の着地点に到達できます!

☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆

『便秘』でお悩みの『女性のニキビ患者さん』への
北国に住む私からのご提案です。

[今回のポイント]は以下の通りです。

 
      

【今回の4決め!落ち穂拾い】

  

『 「考える人」プラス「スキージャンプの前傾姿勢」
      で「便秘解消」して「ニキビ改善」!     』

  • ■  女性に多い『便秘』。
      『便秘』が『ニキビ』の大きな原因となることは多いです。
  • ■ 『便秘改善』が『ニキビ改善』につながる患者さんも多いです。
  • ■ 排便の際、通常の座位姿勢よりも、
      彫刻「考える人」の前傾姿勢がより効率的であるという論文が
      発表されました。
  • ■ 「考える人」の姿勢では、
      直腸と肛門のつながり具合がより真っすぐになり便が出やすく、
      肛門を締め付ける「括約筋」などもより緩むことが確認。
  • ■ 『便秘で悩んでいる人は、
      まず「考える人」のポーズを試してみてほしい。
      ただし「考える人」のように片手にあごを乗せても
      効果は上がらない」と研究を行った高野先生。
  • ■   『 便秘でお悩みの女性のニキビ患者さんへ 』

               洋式トイレに座ったら、
      あななたはもう スキージャンプの高梨沙羅選手です!

         前傾姿勢をとれば 肘は膝にピタッとついて
            『便秘』はスッキリ解消。

       『ニキビ改善』という最高の着地点に到達できます!

      と北国に住む私は提案します。

☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆「落ち穂 その124」彡☆彡☆彡☆彡☆彡

教授の退官パーティーに何度も出席できるということは
幸せなことだと思いました。

現役で働いていないとなかなか出席できないからです。

10〜20年に一度の出来事ですから、
あと2〜3回は出席できるように頑張りたいと思います。

それには同期生の『しぶとい作戦』も見習いたいと思います。

次回も、『最近のトピック』について考えたいと思います。

それでは。

おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

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